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2005年の世界情勢を振り返って

 すぐにやめるかと思いきや、マイペースでだらだらした内容ながら年末までこのブログも続いた。今回は2005年を振り返って、総括というほどでもないが、全体として私が重要と感じたことに関して、色々と述べてみたい。全体としては、過渡期の年であったと言うことになろうか。複数の話題を扱うが、コメントしていただけるのならどの内容に関してでも構わない。

・日本の衆院選
 このblogの名称を世界情勢としているのは日本自身も含んでいるからである。英語で言えばinternationalではなくworldwideに相当するとでも表現すればいいかもしれない。そして世界的ニュースという意味では、カトリーヌのような短期的なインパクトをもつ事件でなくある程度長期に渡り影響がある内容となれば、日本の衆院選は今年の重要なニュースの一つと言えるのではないだろうか。
 この選挙は、小泉首相のイニシアチブにより郵政民営化を争点として戦われた。そして首相により一種の国民投票であると位置付けられた。しかし投票する国民の側からすると、小泉首相を含む政治家サイドが何を言おうがあくまで「衆院選」に対する投票だ。優越院の全議員を選出し、間接的に行政府の長も決定するという、日本の最も重要な選挙であるという本質はいつもと変わらない。そして投票する側は、各候補者が何を発言しようが「今回はどの候補者に議席を与えればよいか」というのを全体的に判断するだけだろう。そして民主党は良質な党首に恵まれることなく、党内もバラバラで信頼を得る事が出来なかった。また今回民主党に投票した人に理由を聞くと、「政権交代が必要だから」という回答がかなりあった。つまり、それを期待することによる得票バブルの部分はまだあるという事だ。政策そのものへの信頼という意味では、今回の衆院選結果よりまだ低くなる可能性がある。
 この選挙を海外から世界的ニュースという観点で見ると、日本国民の意識とは別に、当然ながらこの選挙結果がそれぞれの自国にどう影響を及ぼすかという事に関心は集中する。その意味では、経済運営の路線と対中関係の2つがやはり全般として注目点となっているのではないか。
 日本では米国的な競争重視の新保守主義が強まり、EUなどで根強く見られるで福祉重視路線が後退する。これは少なくとも日本の企業、少なくとも国際的な多国籍企業の競争力をより高めるし、WTOなどの多国間協議の場での日米の連携度合も強まり、EUの政策選択の幅も狭くなる。この選挙結果に関する評価は党派性によって異なるが、それは米国というより欧州諸国でより色濃い。これはEU内の事情から当然と言えるだろう。
 対中関係に関しては、田中角栄に始まった日中蜜月時代の終焉と位置付けられるだろう。ただ中国の対外政策の過激さ度合にもよるのだが、世界的に見ても近隣諸国というのはそれほどうまくいってないのが普通なので、どこにでもある普通の風景が日中間でも展開されるというだけの話だろう。その意味で日本人が考えているほど大げさな捉えられ方はされていないのではないか。この緊張状態を地理的に離れた唯一の超大国のアメリカが仲裁するのもまた当たり前の風景で、中国がやがて来る経済的な低迷期に妙な対外行動を取らない限り、これは東アジアのある種の戦略的安定状態として比較的長続きするのではないだろうか。日本も中国もそういう普通の風景に慣れるということを、ここ数十年かけて学習することになるのではないだろうか。

・イラク民主化への思惑
 これに関しては米国のもたつきが目立つ。しかし少し引いてイラクの現状を考えてみたい。そもそも同程度の経済水準にある国はいわゆる先進国に該当する国と比較して犯罪発生率は高い。イラクの場合統計がそもそも確固たる状況ではないが、問題が局所化されている印象が強い。米国の期待水準の高さが結果的に社会の変化を加速させていると考えるべきだろう。普通の国が半世紀とかかける変化が数年間で起きている。私はそれがイラクにメリットをもたらすと考える立場だ。
 それにしても、イラクの問題であるにもかかわらず、米国を語りたがる人が多いようだ。実のところそれは冷淡な日欧のリベラル勢力の本質でもある。世界的にある程度以上の事件が発生し、対処方法を決めるときにそれはどうあるべきかということに関心は集中し、その地域の秩序に関する議論は二次的であった。そして今回のイラク問題では、実質的なパラメータは2つしかなかった。すなわち、アメリカがどの程度本気で関与するかという事、そして当のイラクの国民意識はどうか、つまり「格付け」的にどのあたりに属する国かという事だ。実際はこの2つのパラメータしか作用しないこと自体が多くの国の不満の根源なのだが、リソースの提供無しにこの不満が解消されることは無い。
 公然と口に出す者は少ないが、多くの民主主義国は世界の様々な地域を内心で「格付け」している。だからユーゴ紛争地域の時「欧州の中でこのような非人道的な行為が行われていることを許すことは出来ない」と語られ、多くの国で対処することになった。その発言自体が配慮を欠くという自覚は欧州人に薄かった。スーダンで何があっても放置で、マグレブ諸国含む中東地域が何をやるかの境界になる。大局的な視点で考えると、イラク問題はその価値観の境界での混乱であると解釈出来るかもしれない。個別の利権等の純経済問題は妥協が可能だが、安全保障に関する価値観はそうではない。そしてこの価値観に関しては、米国は日欧よりやや楽観主義的な解釈を広い地域で取る傾向がある。日欧の伝統は「地域の政治的現状の追認」だ。
 本来、その追認が不可能な場合の対処方法について、「格付け」の擦り合わせを民主主義諸国間で普段からとりまとめる作業がイラク問題を踏まえた各国間の作業となる。ところがイラクの結果待ちのフィードバックがある程度この問題に関連するだけに、事態が動くのを待つしかないということもある。北朝鮮やイラン問題の現在の停滞の理由は、最終的に軍事力を背景にしないと解決しない種類の問題で米軍のリソース提供待ちであるというのが最大の理由だが、背景として、いずれもある種の境界に属する対象国であること、そして今後の主要国で政治的な落しどころを模索するため、テストケースとなっている最中であることが理由でもある。この主要なターゲットはロシアと思うが、それはプーチン大統領がロシア国内の状況にそこそこ民主主義と親和性の高いある種の相対的安定を構築出来るかどうかにかかっている。今の原油高は結果的にその猶予期間となっている。

・EUの今後
 欧州憲法を巡る混乱が目に付いたが、ただこれはある程度事前に予想されていた。そもそもこの種の統一憲法は、自治の気風が強い各地域をまとめる連邦国家が持つような代物だろう。それなら、各国は国内の憲法だけで各地域は充分譲歩しており、EUに関して我慢できるのはせいぜい金の面でのメリットのための仕方ない部分というのが本質ではないか。欧州の主要国で中央集権の気風を持つ国は少ないが、その典型のフランスがEU主導の中心であるということそれ自体がEUの先行きに問題を発生させているのかもしれない。どこまでいっても国民国家はその国の「体臭」から逃避することは出来ないように思われる。当面バルカン半島でのEU拡大を一服させているのは適切な判断だろう。統合とは、むしろ確固とした独立がそれを支える。確固とした基盤の無い国が統合に走ると、しばしばそれは社会不安の原因となる。
 それにしても、欧州が労力を割いて意味があるものとなるとこれは結構難しい。強いて言えば英米にやられっぱなしになっている法制度の世界化への努力だろうか。経済分野、例えば日欧を説き伏せてWTOの徹底的な強化し、EUにフィードバックさせるというような作業だろうか。実現の容易な範囲をミニマムアクセスとして取り決め、国内向けの圧力にするような路線しかないかもしれない。当面はドイツの停滞をどうにかせねばEUの有効な作用は厳しいが、ドイツが今年の日本のような段階に達するためにはむしろEUは邪魔のように思われる。なかなか解がなく、厳しい状況が何年も続くだろう。

・京都議定書
 米国の見解はここでも誤解されているようだ。平たく言うと「誰も守らないでしょ、それに中国やインドとかどうするの」と言うことだ。今回、EUで達成国がほとんど無いことが明らかになったようだ。経済低迷してかつこの結果では米国の言い分がその通りだったとしか言いようがない。排出権取引の強化を進めたほうがいいのではないだろうか。来年は遅まきながら様々な試みが始まるだろう。各国の思惑が絡み合うが、例えば炭素固定技術などを提唱するこういう話とかが動き出すかもしれない。ただ米国の排出する絶対量は余りにも大きいので、今後数十年で急速に減る見込みがあるとはいうものの、それをもっと加速しろとは言いたくなる。

・感染症問題
 鳥インフルエンザがその典型だが、今のところ世界的な大流行とまではいっていない。人間の移動が増大した現代ではこの問題はますます深刻になる。ここでも中国にどう対応するかという問題があり、困難なテーマだ。

・国連改革
 米国が強気で押さないと何も進まないということが証明された一年でもあった。それでも数年かかるかもしれない。日本の安保理入りは現在のままでは苦しい。中国は対外的な視線をさして気にしないので、最後の段階でも拒否権を使う可能性はかなり高いと思う。

・ロシア
 WTO加盟に向け各国の思惑が交錯。来年の最も主要な国際的テーマの一つとして扱われるだろう。日本は目立たず強力に後押ししている。ただし、ロシアでこれ以上民主化が後退すると、ロシアカードのオプションは使えなくなる。WTOの加盟自体は、中国が加盟している以上、経済的要件のみで満たされるとは思うが。
 現在は原油高でもあり、ロシアはある種の猶予期間が得られている。プーチン大統領に貴重な時間が日々経過しているという自覚があるかどうか。この国は個別の外交は洗練されており油断もならないが、大事な戦略的決定を下す段になるといつも失敗する。情報機関が優秀なだけにそれを受けての政治家の決定が哀れを誘うが、来年からの数年間でそれが繰り返されるかどうかが分かるのではないか。

 私が世界情勢に関心を寄せるようになってからは長いが、様々な事を知るにつけ、日本は恵まれているという印象を強くする一方だ。明確に世界秩序の受益者であるにも関わらず、それを国民に説明するのには労力が伴う。日本の政党政治に差別化要因があるとしたら、この現状に対し、どの程度の負荷を背負うのを適切と考えるかという事かもしれない。政治路線ではなく、その量ではないか。外交面だとそれは分かりやすいが、内政的にもそうなのだろう。来年以降、日本はそれを模索していくような、そんな気がする。

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ボリビア大統領選に思う

 キューバのカストロ議長やベネズエラのチャベス大統領と親しいといわれるモラレス氏が大統領に当選したと報じられている。世間では反米大統領と話題になっているようだが、こういう政治的支持は南米地域に限らずしばしば見られるものだ。日本のような国では実感しにくいが、多くの途上国ではその国のエリートは外国の手先のように見られてしまう。感情的な側面もあるので難しい問題ではある。
 このあたりの地域は日本からすると遠隔地でしかないが、交通機関の発達した現代なら今少し関心が持たれても良いと思う。あまり知らない人もいるかと思うので、知的な人には蛇足もいいところだがこれを機会にエントリしておきたい。

 ボリビアの情報は、例によって外務省サイトをリンクしておくが(参照)この国に関しては歴史に着目するのがより重要と思う。ボリビアは経済的には南米でも恵まれないほうである。大きな原因の一つが内陸国であることだ。海港の経済的重要さは今さら強調するまでもない。日本などはその恵まれた環境を全然生かしてないと歯噛みする思いである。しかしこの国はかつて港湾を有していた。これはチリとの戦争で失っている。インターネットで読めるものとしては別宮氏のサイト内の記述が充実しているので参考になる(参照2)まぁ、チリの侵略戦争と言ってしまって差し支えないだろう。19世紀時点でも露骨な話ではあった。ここで最後のほうに記述されている、現在も交渉中というのは形式的なものではない。日本大使館のサイトにも記載してあるのだが(参照3)、南米の多国間交渉の場などで支持を取り付けようとしている。ボリビアはペルー、ベネズエラ、コロンビア、チリとアンデス共同体(CAN)を作っている。(ちなみに愛・地球博でもアンデス共同館でまとまって参加していた)これはかつてLAFTAで不利な扱いとなっているのを不満に思う諸国が結束したものが前身となっている。またこれがなかなか機能しない集まりなのだが、それでも地域の中核的な共同体であることは事実であって、そういう場でこの「海への出口問題」がしばしば取り上げられる。そしてこの戦争の経緯を考えるとペルーも屈折した思いがあり、チリとしてもそうそう無碍にも出来ないようだ。昔の話をと無視する態度を取ってはいるが。
 この件、個人的には何かの協定を結んでボリビアに提供してやったらどうかと思う。立ち上げ時に資金がかかるのであれば、チリにもメリットのある形で港湾や接続する鉄道をODAで整備するとか、まだしもましな使い方のように思うのだが。

 さて今回のボリビア大統領選、米国あたりの報道では麻薬云々に注目が集まってしまう。しかし現地的には、率直に言うとそれなりの利益がある商品作物としてしか捉えられていないだろう。需要があるから供給があるだけ、というところか。確かにこれに関しては需要をどうにかするべきだろう。まぁ、米国も色々やってはいるのだろうが、国内的に中南米のイメージが今少し良くない事も問題を複雑にしている。経済的に豊かでない国の普通の行動が先進国を苛立たせるのは日本に限った話ではない。
 目玉としてはやはり天然ガスの国有化問題だろうか。一応ワシントンポストの関連記事をリンクしておく。内容としては客観的な見解に徹している。(参照4)モラレスは多国籍企業が搾取しているとの主張をしてきたが、本当にそう思っているのか、しばしば資源国で受け入れられやすい世論に迎合しているのかは微妙だ。実際、私有財産の保護を強調していたりはする。しかし冷厳な原則、ビジネスには投資のための資金と技術が必要で、それを提供した者にこそ最大のリターンがもたらされるという経済の原理を理解しているのだろうか。その双方が無ければ自国の領土内に資源があっても火星にあるのと変わりはしない。その意味でモラレス氏には少しばかり不安を覚える。国際上合法的な契約は、それが確かに力関係上不利と思われるものであっても、それを遵守することからしか信頼は生まれないし、投資環境としての評価も高まっては行かない。中南米諸国はその件に関しては充分すぎるほどの理解を得ているはずなのだが、貧困はしばしば判断を誤らせる。ブラジル企業と良い関係を結ぶことが出来れば少し違ってくるのだろうが・・・・長い時間をかけて関税自主権を回復した明治日本の外交は、やはり正しかったと言うことかもしれない。

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ブッシュ大統領のイラク政策に関するテレビ演説

 ブッシュ大統領がイラクに対する政策を述べたホワイトハウス執務室からの演説が話題になっている。この内容は全文が公開されている。米国民に広く語りかける内容であるということを考慮すると、そのまま引用するのも構わないと考える。思うところあるので、今回は英文の全内容のコピーをそのまま置いておきたいと思う。

 私はブッシュ大統領のイラク政策にほぼ賛同する立場だ。正確にいうと当初からではなく、イラク戦争開始時は6割の賛成だった。現実の厳しさに、クリントン大統領時のソマリアみたいに放り出すのではないかと思ったからだ。しかし、その後の対応を見ると、虐待事件や治安維持の問題などがあったが、一貫して最後まで推進するという姿勢は明確になっている。それでほぼ100%の支持をするようになった。もちろん私はアメリカ人ではないし、その政策を受け入れるかは結局はアメリカ人の判断によるものだ。無責任な部外者の見解でしかない。

 この内容には、立場の近い政治家の様々な表明のエッセンスという面があるように思う。これは陰謀論者や冷笑主義者の嘲笑の対象としかならないだろうし、好意的な立場に立つ者もそれなりに懐疑の目で見ると思う。だが、そうした事を全て念頭においたとして、かつ様々な立場の人が過去様々な思惑であったし、これからもそうであるとしても、私はこのスピーチはとてもいいものだと思う。後年、これはブッシュ大統領の考えを示す資料として多く引用されるだろう。今日我々が感じる皮膚的なニュアンスを多くの人が忘れ、ただ歴史にしばしばあった、荒々しさを伴った近代文明との邂逅とだけ記述される事になったとしても。

Good evening. Three days ago, in large numbers, Iraqis went to the polls to choose their own leaders -- a landmark day in the history of liberty. In coming weeks, the ballots will be counted, a new government formed, and a people who suffered in tyranny for so long will become full members of the free world.

This election will not mean the end of violence. But it is the beginning of something new: constitutional democracy at the heart of the Middle East. And this vote -- 6,000 miles away, in a vital region of the world -- means that America has an ally of growing strength in the fight against terror.

All who had a part in this achievement -- Iraqis, Americans, and Coalition partners -- can be proud. Yet our work is not done. There is more testing and sacrifice before us. I know many Americans have questions about the cost and direction of this war. So tonight I want to talk to you about how far we have come in Iraq, and the path that lies ahead.

From this office, nearly three years ago, I announced the start of military operations in Iraq. Our Coalition confronted a regime that defied United Nations Security Council Resolutions -- violated a cease-fire agreement -- sponsored terrorism -- and possessed, we believed, weapons of mass destruction. After the swift fall of Baghdad, we found mass graves filled by a dictator -- we found some capacity to restart programs to produce weapons of mass destruction -- but we did not find those weapons.

It is true that Saddam Hussein had a history of pursuing and using weapons of mass destruction. It is true that he systematically concealed those programs, and blocked the work of UN weapons inspectors. It is true that many nations believed that Saddam had weapons of mass destruction. But much of the intelligence turned out to be wrong. And as your President, I am responsible for the decision to go into Iraq.

Yet it was right to remove Saddam Hussein from power. He was given an ultimatum -- and he made his choice for war. And the result of that war was to rid the world of a murderous dictator who menaced his people, invaded his neighbors, and declared America to be his enemy. Saddam Hussein, captured and jailed, is still the same raging tyrant -- only now without a throne. His power to harm a single man, woman, or child is gone forever. And the world is better for it.

Since the removal of Saddam, this war -- like other wars in our history -- has been difficult. The mission of American troops in urban raids and desert patrols -- fighting Saddam loyalists and foreign terrorists -- has brought danger and suffering and loss. This loss has caused sorrow for our whole Nation -- and it has led some to ask if we are creating more problems than we are solving.

That is an important question, and the answer depends on your view of the war on terror. If you think the terrorists would become peaceful if only America would stop provoking them, then it might make sense to leave them alone.

This is not the threat I see. I see a global terrorist movement that exploits Islam in the service of radical political aims -- a vision in which books are burned, and women are oppressed, and all dissent is crushed. Terrorist operatives conduct their campaign of murder with a set of declared and specific goals: to de-moralize free nations, to drive us out of the Middle East, to spread an empire of fear across that region, and to wage a perpetual war against America and our friends.

These terrorists view the world as a giant battlefield -- and they seek to attack us wherever they can. This has attracted al Qaida to Iraq, where they are attempting to frighten and intimidate America into a policy of retreat.

The terrorists do not merely object to American actions in Iraq and elsewhere -- they object to our deepest values and our way of life. And if we were not fighting them in Iraq, in Afghanistan, in Southeast Asia, and in other places, the terrorists would not be peaceful citizens -- they would be on the offense, and headed our way.

September 11th, 2001 required us to take every emerging threat to our country seriously, and it shattered the illusion that terrorists attack us only after we provoke them. On that day, we were not in Iraq, we were not in Afghanistan, but the terrorists attacked us anyway -- and killed nearly 3,000 men, women, and children in our own country.

My conviction comes down to this: We do not create terrorism by fighting the terrorists. We invite terrorism by ignoring them. And we will defeat the terrorists by capturing and killing them abroad, removing their safe havens, and strengthening new allies like Iraq and Afghanistan in the fight we share.

This work has been especially difficult in Iraq -- more difficult than we expected. Reconstruction efforts and the training of Iraqi Security Forces started more slowly than we hoped. We continue to see violence and suffering, caused by an enemy that is determined and brutal -- unconstrained by conscience or the rules of war.

Some look at the challenges in Iraq, and conclude that the war is lost, and not worth another dime or another day. I don't believe that. Our military commanders do not believe that. Our troops in the field, who bear the burden and make the sacrifice, do not believe that America has lost. And not even the terrorists believe it. We know from their own communications that they feel a tightening noose -- and fear the rise of a democratic Iraq.

The terrorists will continue to have the coward's power to plant roadside bombs and recruit suicide bombers. And you will continue to see the grim results on the evening news. This proves that the war is difficult -- it does not mean that we are losing. Behind the images of chaos that terrorists create for the cameras, we are making steady gains with a clear objective in view.

America, our Coalition, and Iraqi leaders are working toward the same goal -- a democratic Iraq that can defend itself -- that will never again be a safe haven for terrorists -- and that will serve as a model of freedom for the Middle East.

We have put in place a strategy to achieve this goal -- a strategy I have been discussing in detail over the last few weeks. This plan has three critical elements.

First, our Coalition will remain on the offense -- finding and clearing out the enemy, transferring control of more territory to Iraqi units, and building up the Iraqi Security Forces so they can increasingly lead the fight. At this time last year, there were only a handful of Iraqi army and police battalions ready for combat. Now, there are more than 125 Iraqi combat battalions fighting the enemy -- more than 50 are taking the lead -- and we have transferred more than a dozen military bases to Iraqi control.

Second, we are helping the Iraqi government establish the institutions of a unified and lasting democracy, in which all of Iraq's peoples are included and represented. Here also, the news is encouraging. Three days ago, more than 10 million Iraqis went to the polls -- including many Sunni Iraqis who had boycotted national elections last January. Iraqis of every background are recognizing that democracy is the future of the country they love -- and they want their voices heard.

One Iraqi, after dipping his finger in the purple ink as he cast his ballot, stuck his finger in the air and said: "This is a thorn in the eyes of the terrorists."

Another voter was asked, "Are you Sunni or Shia?" He responded, "I am Iraqi."

Third, after a number of setbacks, our Coalition is moving forward with a reconstruction plan to revive Iraq's economy and infrastructure -- and to give Iraqis confidence that a free life will be a better life.

Today in Iraq, seven in 10 Iraqis say their lives are going well -- and nearly two-thirds expect things to improve even more in the year ahead. Despite the violence, Iraqis are optimistic -- and that optimism is justified.

In all three aspects of our strategy -- security, democracy, and reconstruction -- we have learned from our experiences, and fixed what has not worked. We will continue to listen to honest criticism, and make every change that will help us complete the mission. Yet there is a difference between honest critics who recognize what is wrong, and defeatists who refuse to see that anything is right.

Defeatism may have its partisan uses, but it is not justified by the facts. For every scene of destruction in Iraq, there are more scenes of rebuilding and hope.

For every life lost, there are countless more lives reclaimed. And for every terrorist working to stop freedom in Iraq, there are many more Iraqis and Americans working to defeat them.

My fellow citizens: Not only can we win the war in Iraq -- we are winning the war in Iraq.

It is also important for every American to understand the consequences of pulling out of Iraq before our work is done. We would abandon our Iraqi friends -- and signal to the world that America cannot be trusted to keep its word. We would undermine the morale of our troops -- by betraying the cause for which they have sacrificed. We would cause tyrants in the Middle East to laugh at our failed resolve, and tighten their repressive grip. We would hand Iraq over to enemies who have pledged to attack us -- and the global terrorist movement would be emboldened and more dangerous than ever before. To retreat before victory would be an act of recklessness and dishonor -- and I will not allow it.

We are approaching a New Year, and there are certain things all Americans can expect to see. We will see more sacrifice, from our military, their families, and the Iraqi people. We will see a concerted effort to improve Iraqi police forces and fight corruption. We will see the Iraqi military gaining strength and confidence, and the democratic process moving forward.

As these achievements come, it should require fewer American troops to accomplish our mission. I will make decisions on troop levels based on the progress we see on the ground and the advice of our military leaders -- not based on artificial timetables set by politicians in Washington. Our forces in Iraq are on the road to victory -- and that is the road that will take them home.

In the months ahead, all Americans will have a part in the success of this war. Members of Congress will need to provide resources for our military. Our men and women in uniform, who have done so much already, will continue their brave and urgent work. And tonight, I ask all of you listening to carefully consider the stakes of this war -- to realize how far we have come and the good we are doing -- and to have patience in this difficult, noble, and necessary cause.

I also want to speak to those of you who did not support my decision to send troops to Iraq: I have heard your disagreement, and I know how deeply it is felt. Yet now there are only two options before our country -- victory or defeat. And the need for victory is larger than any president or political party, because the security of our people is in the balance. I do not expect you to support everything I do, but tonight I have a request: Do not give in to despair, and do not give up on this fight for freedom.

Americans can expect some things of me as well. My most solemn responsibility is to protect our Nation, and that requires me to make some tough decisions. I see the consequences of those decisions when I meet wounded servicemen and women who cannot leave their hospital beds, but summon the strength to look me in the eye and say they would do it all over again. I see the consequences when I talk to parents who miss a child so much -- but tell me he loved being a soldier -- he believed in his mission -- and Mr. President, finish the job.

I know that some of my decisions have led to terrible loss -- and not one of those decisions has been taken lightly. I know this war is controversial -- yet being your President requires doing what I believe is right and accepting the consequences. And I have never been more certain that America's actions in Iraq are essential to the security of our citizens, and will lay the foundation of peace for our children and grandchildren.

Next week, Americans will gather to celebrate Christmas and Hanukkah. Many families will be praying for loved ones spending this season far from home -- in Iraq, Afghanistan, or other dangerous places. Our Nation joins in those prayers. We pray for the safety and strength of our troops. We trust, with them, in a love that conquers all fear, and a light that reaches the darkest corners of the Earth. And we remember the words of the Christmas carol, written during the Civil War: "God is not dead, nor (does) He sleep; the Wrong shall fail, the Right prevail, with peace on Earth, good-will to men."

Thank you, and good night.

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EU加盟は先送りとなったマケドニア

 東欧へのEU拡大はかなり進展したが、マケドニアの加盟交渉にフランスが慎重な姿勢を示したと報じられている。(参照)マケドニア自体は人口200万程度の国で、それ自体の問題は大きいわけではない。むしろウクライナへの思惑から割を食ったという印象もある。もっとも、様々な思惑が交錯するややこしい地域である。自分が何を書けるわけでも無いが微妙にメモ書きを残しておきたい。ちょっともやもやとした思いがある。

 小国を取り上げる際に便利なので、今回も外務省サイトをリンクしておく。(参照2)旧ユーゴから分裂したマケドニア共和国は、古来マケドニアと言われた領域を全て領有しているわけではない。独立時に内戦は回避したものの、ギリシャとかなり揉めた。曰、マケドニアはそもそもギリシャ人の国である、そのような名称を使う事はまかりならんと。古代ギリシャはマケドニアをバルバロイ視していたような気がするが、そういう問題ではないらしい。むしろもっと最近(といっても充分昔だが)、サン・ステファノ条約のあたりの経緯が問題だ。一応Wikipediaの項目をリンクしておくが、当然いくらでもまともな本があるので読むべきだろう。この条約をひっくり返された関係国の怨念は相当なもので、数十年後全世界がそのツケを払うことになる。セルビアだけの話でも大変な地域なのだが。そんな事もあり、旧ユーゴ紛争時のギリシャの態度は、マケドニア共和国がギリシャ領マケドニアまで含めた国境変更まで目指しているのではないかという疑心暗鬼すら表明することがあったようだ。(もっともこの手のギリシャの自意識過剰な発言はEU内では有名で、いつもの事と割り引く必要がある)その種の摩擦はいつでも再燃する可能性はあるが、EUのメリットには様々な国際問題の棚上げということもある。もう少し治安が改善したら加盟の方向には動くのだろうが。

 欧州人に欧州の範囲はどこまでかと聞くと、バルト三国あたりは無条件で入る。問題はこのバルカン付近だ。内心嫌と思っていることが多く、それが国や人によって違う。欧州の闇の部分とでもいうべきか。日本人の我々には、彼らがあからさまに口にはしない皮膚感覚での嫌悪感はなかなか分からない。これが北アフリカ諸国となればまだしもの割り切りがあるし、日本人が朝鮮半島や中国に対するときも所詮は外国という認識があり救いになっている。しかし、中途半端な身内意識で一定の義務感を抱いた時に問題は深刻になる。ただ、日本人がその付近を多少理解したとしても、外交上それに迎合して話を合わせる必要は無いと思われる。それは彼らの心ひそかな部外者への期待を裏切るからだ。
 旧ユーゴ紛争への欧米の対応は今でも高い評価ではない。しかし真の悲劇は、大声では言いにくいが、欧州人が要求水準を高くし過ぎた事ではないだろうか。特に、北海沿岸諸国あたりが。オランダなどは頭から冷水をかぶったようなものだろう。その反動が昨今及んでいるという印象もある。それは昔から何度もあった風景だ。今までに教訓は嫌というほどあるはずなのだが。

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自民・民主が大連立したとしたら?

 9.11の選挙で圧勝したにも関わらず、その後小泉首相が民主党の前原代表に大連立の可能性を打診していたというニュースが報じられている。(参照)政治に関心のある者なら誰でも興味深く感じるところで、例えば雪斎殿もエントリしている。私は、このニュースは小泉首相が選挙制度の改革を指示したというニュース(参照2)とセットで考えると分かりやすいと思う。

 この衆議員300、参議院150で重複立候補を無くすというのは、個別の言辞はともかく、明らかに衆議院の単純小選挙区化を目指したものと言えないだろうか。そして参議院は恐らく比例を50程度残し、選挙区を100程度にするのであろう。この前提で近未来の選挙の状況を考えるとどうなるだろうか。

 恐らく衆議院は2つ程度の大政党しか残らないだろう。そして次の選挙前に仮に民主との大連立が成立していたらどうなっただろうか。恐らく民主党の左派勢力は社民党などに吸収されるような形で分裂するだろう。しかしこの政治勢力は小選挙区で勝つような力を持つことは不可能であろう。そして前原代表に代表される民主党右派を抱えた自民党からは保守勢力が分裂し、政界における野党の需要を満たすという筋書きになりはしないだろうか。ただ、この保守勢力はよほど人材に恵まれないとマジョリティを取りきれない。参議院では社民・共産勢力も残るので、参議院では自民党が中道ポジションに大きく存在し、衆議院では右側に野党を抱えた逆55年体制というような趣になるのではないか。もちろん保守勢力の野党が一定の人気を得れば、二大政党化は成立するだろう。

 これはマスコミ対策という面もあるかもしれない。取るに足りぬ支持しか集めない政党でも、衆議院で一政党を抱えていれば特段の扱いとなる。公明・社民・共産は現在破格の扱いだ。これは政治勢力そのものよりマスコミ自体が問題なのだろうが、むしろ自立した力量を備える政党の中を報道する方が重要だろう。政治勢力の変遷はそれを促すかもしれない。

 小泉首相の政治ポジションに関して、以前関連するエントリを書いた。そしてこの小泉首相の中道かつややリベラル色の人権重視、非伝統主義という政治性向を持つ人材は自民党には案外思いつかない。実は前原代表の方が政治的距離が近いだろう。小泉首相は前原氏の個人的資質に関して高く評価する発言もある。全体的に見ても民主党右派が小泉首相の直系という気もする。自分が辞めた後、路線を引き継ぐ人間が欲しいと思っての動きではないだろうか。その意味でも小泉首相は、歴代自民党の首相の中でも例外的な存在なのかもしれない。日本人に自覚の無い状況での仮想的な政権交代と言えるのかもしれない。しかし、それは国民が選挙で選び取るものであるべきだったという思いは残るのだが。

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天皇制の議論で感じたこと

 皇室に男児の出生が近年無いことを受け、女帝を認めるかどうかに関する議論が盛り上がっている。この問題での世間での係争点は、女帝を認めるかどうかではなく、男系を厳格に維持するか、女系も認めるかと言う事のようだ。論理というより感情が先立つ問題でもあるが、これに関する自分の考え方を書いておきたい。

 自分の考えは、日本人の多数派が良しとする方法をそのまま認めるというものである。・・・・・怒らないで欲しい。一応理由らしいものはある。なぜこのような考えに至るかというと、そもそも天皇制というもの自体が、日本人が共通に有している共同幻想としての取り決めであるからだ。これは宗教のそれにも近いが、論理的な理由はそれほど無いのである。ある種の決め事で成立し、長く継続した王朝だからというのが全てだ。伊勢神宮が他の多くの神社より偉いという事をなかなか説明できないのと似たようなものだろうか。とにかく日本人は皇室を神聖だと考えているのである。

 男系論者は非常に真面目なのだと思う。その真面目さ、潔癖さは日本人の特性だが、反面憲法九条の明快な規定すら現実に合わせて柔軟に考えるのもまた日本人の特性だ。左右どちらも極端な人々はどうしようもないが、極端な主張を押さえてマジョリティの支持を確保するのが重要なことで合意はあるようだ。男系論者のY染色体説は何の冗談だと思ったが、さすがに冷静な論者にはたしなめられているようだ。何しろ対抗して女系論者にミトコンドリア説まで出てくるのだから大混乱である。私は不謹慎にも面白がるだけだが。

 ただ一つだけ、苦言を呈したい事がある。日本は外国に学ぶと言うことを苦にしない柔軟さを有している。だからこの問題も欧州の王室と比較してどうかという論が左右どちらにもある。私は、この問題だけは外国のやり方など一切気にしないで決めるべきだと思う。なぜなら、男系維持だろうが、女系も認めることになろうが、日本人が尊重しているからこそ皇室が外国でも重みを持って扱われる事実は変わらないからだ。要は、日本人が腹をくくることだ。「これが我々の皇室、この制度が現代の天皇制である」と毅然としていることだ。外国からは色々な評価があると思うが、「そういうものだ」で済ませれば良い。「そうなのか」で片付く話だ。

 欧州を参考に出来ない事情は、正直口にしにくい真実も混じってはいる。欧州では貴族社会の伝統も残っており、違う国の王室と婚姻関係を結ぶこともある。元々歴史的にも関わりは深いし、共通の基盤を持っているからだ。日本はそうではない。皇太子の結婚相手が見つからないときに民間人からというのは成立した。しかしタイからというのは議論にもならなかった。基準は皇室の神聖さを保つ事だった。大多数の日本人は、近隣のアジアの王室より日本人の民間人の方が神聖さを守れると考えたのだ。この純血主義が、恐らくはこの問題の核だ。日本人の中の最も神聖な部分の抽出がテーマになっている。これは偏狭な排外主義や、空気のような自然な蔑視感と表裏一体なだけに、他国を気にしないで進めるとはいうものの、政治家の発言などに慎重さが求められることだろう。

 その意味で男系論者はポイントを読み違えているかもしれない。万世一系が崩れるのを嫌がるが、テーマは共同幻想の維持だからだ。今まで男系で続いてきたから神聖だといっても、そんな事を知らずに皇室を神聖だと思っている人も充分多い。結果は分からないが、この問題の決着の仕方だけは見える気がする。公然と口に出来ないような、日本人全体を仮想の貴族社会と見なし、その中の毛並みの良い代表者を決めていくというような、巨大なムラ社会の掟に少しのバリエーションを加える暗黙の了解が空気のように形成されるだろう。あまり議論無く、何となく決まるのだ。そして多くの日本人は、心のどこかにひっかかる部分を残しながら、しかし公然とは反対せず、黙々と歴史を紡いでいくのだろう。

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テロ容疑者収容所問題に思う

 ここ数週間風邪がなかなか治らない。そのせいもあって更新も滞っているが、今回の欧州における収容所問題は微妙に気になる話だ。まずはライス国務長官の発言(参照)とNYタイムスの記事をとりあえずリンクしておく。(参照2、要登録)

 この問題、米国に関して様々な事を考えさせられた。2004年の大統領選挙、アブグレイブ刑務所での虐待が判明したとき、私は直感的に「ブッシュが落ちるとしたらこれが原因だろう」と思った。それ以外の問題は戦争というものにまつわる厳しさと直結しているからだ。しかしこの件は米国での政治文化では非常に嫌われる。にもかかわらず、このときのブッシュ大統領の支持率の落ち込みは数パーセント程度だったのを良く記憶している。9.11以前のアメリカなら15~20%くらいの急激な低下を見せていただろう。そしてそれ以上に驚いたのは、ラムズフェルドの首が飛ばなかったことである。この時期、保守の良識を持って知られるThe Economistも解任支持をしていたことを記憶している人は多いだろう。それが彼らの伝統的なやり方であったからだ。しかしながら実際の経緯はかくのごとしだ。米国の世論は、イスラム地域に対して本当に悪くなっているのだなということを痛感する事でもあった。

 この件、現場の兵士に責任を負わせるトカゲのしっぽ切り的な批判が多い。それ自体的外れというわけではないがやや正確さに欠ける。アブグレイブの件、あのような状況におけば少なからぬ兵士は必ずあのような行動に出るものだ。米国のみならず、世界中の軍隊でほぼ必ずそうなる。そして米軍は社会科学的なノウハウを多く持っており、そのこと自体は良く分かっている。つまり、軍内部の規律をしっかり管理した場合のみ、このような事件を抑止可能になるということだ。そしてこの件、管理を緩めたから発生したというより、古典的な水準の管理では足りないほどの反感が現場に存在していた、と解釈するべきだろう。そのため抑止し切れず発生したと考えるべきだろう。それ故兵士の罪を問うことそれ自体は不適切ではない。ただ、管理能力強化の方向性は打ち出されたようではあるが、やはり高官の責任は何がしか必要であっただろう。

 微妙なのは、拷問によって得た供述からテロを防ぎ、自国民や兵士の生命を救った実績が一応はあることである。海外に大きく報道されるのはテロが起きた場合で防いだ場合は大半無視される。確かに現実の、自国の問題として戦っていれば甘い対応は出来ない。しかし総合的に見れば、やはり自制的であるべきなのは言うまでも無い。

 そして少なくとも間接的には、欧州の生命を救ったというのは間違ってはいない。先のリンクから一部引用する。

-- The United States is a country of laws. My colleagues and I have sworn to support and defend the Constitution of the United States. We believe in the rule of law.


-- The United States Government must protect its citizens. We and our friends around the world have the responsibility to work together in finding practical ways to defend ourselves against ruthless enemies. And these terrorists are some of the most ruthless enemies we face.


-- We cannot discuss information that would compromise the success of intelligence, law enforcement, and military operations. We expect that other nations share this view.


Some governments choose to cooperate with the United States in intelligence, law enforcement, or military matters. That cooperation is a two-way street. We share intelligence that has helped protect European countries from attack, helping save European lives.

 当たり前の事を語っているのだが、しかし、これを人事と感じて聞き流すのと、自国が本気で参加する前提で対応を考える場合を比較して、これほど受け取り方の違う内容も少ないかもしれない。

 日本人が同じようなプレッシャーに置かれたらどうなるのだろうか。私見では、現在のイスラエルにかなり近い行動を取るのではないかと思う。そう、気楽な第三者から見れば無慈悲に見える潔癖さで自分達の身を守るのだろう。そしてその潔癖さにもかかわらず、法の精神を遵守するというより現場における柔軟な対応が優先し、それが他国の誤解を招くのだろう。そのリスクは常にあった。そういう意味で、確かにここ半世紀日本は幸運であったのだ。そしてある程度はこれからも維持されるだろう。今まで以上のコストを伴いつつ。

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